★曹操&次元5(5本)★
吉川三国志「大歩す臣道」参照
吉川三国志を完全にパクりつつ、曹次ネタを書きたいと思い続けていたので、何故かこの忙しい時に睡眠不足を無視して書きます(軽く現実逃避か?)
いつものように携帯から書くと腱鞘炎がさらに悪化しそうだからって、わざわざこの俺にパソコンを起動させたのも吉川マジックだろう
(吉川三国志「大歩す臣道」参照)
帰洛して、ひとまず軍務もかたづくと、こんどは、山積みしている内外の政務が、彼の裁断を待っている。
曹操は政治にたいしても、人いちばいの情熱をもって当たった。許都を中心とする新文化はいちじるしく勃興している。自己の指導ひとつで、庶民生活の様相があらたまってきたり、産業、農事の改革から、目にみえて、一般の福利が増進されてきたりするのを見ると、
「政治こそ、人間の仕事のうちで、最高な理想を行いうる大事業だ」
と信じて、年とるほど、政治に抱く興味と情熱はふかくなっていた。
この頃――
ようやくそのほうも一段落して、身に小閑を得ると、彼はふと思い出して、
「そうだ――時に例の泥棒は、都へきてから、なにして暮しておるか」と侍臣にたずねた。
それに答えて近衆が、
「監視されている事に気付いているのか、相府へはもちろんのこと、街へ出た様子はありません。別館に移った次元も、番犬のように門側の小屋に起居し、時々院の外を通る者が、のぞいて見るとよく昼間から酒を飲んでいる姿を見かけるそうで」と、彼らの近況を語ると、曹操は打ちうなずいて心から同情を寄せるように、
「さもあらん、さもあらん。――英雄の心情、悶々たるものがあろう」と独りつぶやいていた。
その同情のあらわれた数日の後、曹操は酒宴を開いた。
吉川三国志「胡弓夫人」参照
↓上の文章の続きです
曹操は城内の一郭に起居していたが、或る夜のこと、夏侯惇らと共に、酒宴に更けて、自分の寝殿に帰って来たが、ふと左右をかえりみて、
「そうだ。大事なことを忘れていた」
と近侍に何やらささやいた。
家路につこうとしていた張遼が呼び戻された。
「張遼、すでに夜も更け、酒宴もお開きとなっている。――なぜ、お前を呼び戻したか分かるか」
「いえ、分かりませぬ」
先ほどの酒宴で杯を重ねていた張遼だが、酔っていないのか、普段と同じようにはっきりと答える。
「おまえは、ルパンの相棒である次元の監視をしているな」
「今宵は酒宴に招かれたので、その任は他の者に任せてあります」
「分かっている。そのように指示したのは予だ」
曹操は、戯れながら、苦笑してなお訊ねた。
「次元を、どう思う」
「良将の器かと」
張遼は、大真面目である。
「そうか、……それほどか……」と、曹操は、酒の香をほッと吐いて、春の夜らしいため息をついた。
「おい。連れて来い」
「え。……誰をですか」
「知れたことを訊くな。その良将の器をだ」
「……ところが、あいにくと、あの者は、かなりの酒好きのようです。今の時分は、すでに酔いつぶれているかと」
「酔いつぶれていても構わん。これへ誘ってこい」
「しかし、酔いに乗じて無礼を働くかもしれませぬ。それにあの者は外に出るのを嫌がっております」
「では――」と曹操はいよいよ語気に熱をおびて、いいつけた。
「兵五十人を率いて、曹操の命なりと告げて、中門を通り、次元大介に、糺すことあれば、すぐ参れと、伴ってこい」
「はっ」
張遼は、曹操の眼光に、嫌ともいえず、あわてて出て行ったが、しばらくすると、兵に囲ませて、一人の男をつれて来た。
帳外の燭は、ほのかに閣の廊に揺れていた。
吉川三国志「胡弓夫人」参照
↓さらに上の文章の続きです
曹操は、佩剣を立てて、柄頭のうえに、両手をかさねたままじっと立っていた。
「召しつれました」
「大義であった。おまえ達はみな退がってよろしい」
「武器を所持しておらぬといって、この者と二人でいることは危険です。私が護衛を勤めましょう」
「案ずるな、張遼。おまえは先に帰って休むといい」
張遼はなおも食い下がろうとしたが、曹操にやんわりと断られた。
張遼以下、兵たちの足音は、彼方の衛舎へ遠ざかって行く。――そして後には、事態を飲み込めない様子のひとりの男の影だけがそこに取り残されていた。
「次元大介、もっと前へ。予が曹操だ」
「…………」
男は、ちらと眸をあげた。
酔いつぶれて、気持ち良く寝ていたところを、たたき起こされたのか、睫毛をふせて不機嫌そうに口を曲げながら曹操の心を疑っている。
「深夜に呼び出して悪かった。すこし訊ねたいことがある」
曹操は、軽やかな口調で云った。
この男が世界一のガンマンか。――曹操は、名のある人物と交わることが何よりも好きだった。次元大介がどんな男であるかは情報として知っていたが、実際に会うことで、より深く知ることが出来ると思っていた。
次元は、気怠そうにしながら歩を運び、曹操の前に置かれた椅子に腰を下ろした。
「次元大介とは、まことの名か?それとも、偽名か」
重ねて問うと、初めて、
「夜中に呼び出して、訊ねたいことってのは、そんなことか」
不機嫌さを隠さずに答えた。
「よく昼間から酒を飲んでいるそうだな」
「なんだ、この国じゃ飲酒は罪なのか?」
「酒が好きなら、毎日お前の館まで酒を届けさせよう」
「いいや、それほど飲む訳じゃねぇ」
「では何で」
「他にすることもねぇんでな。時間をつぶすには酒が一番さ」
「それほど退屈しておるのか。成る程、それに酒は、さびしさも紛らわせてくれる。――時に次元、予が、国賊として指名手配されておるルパン三世を、処刑もせずにこの許昌に住まわせているのは、いかなる心か知っておるか」
「…………」
曹操は、五歩ばかりずかずかと歩いて、いきなり次元の肩に手をかけた。
「……分かるか。大介」
次元は、分かる訳がない、とでも言うように肩をすくめる。
曹操は、その耳へ、唇をよせて、
「恩を売るわけではないが、予の胸一つでルパンを亡ぼすも生かすも自由だということは、分かるだろう。……さすれば、予がなんのために、そんな寛大な処置をとったか」
次元は何かを感じ取ったのか、ぎくりと身を固くした。
その場から離れようとした次元は、曹操の火のような眸に会って、麻酔にかかったようにひきつけられた。
「予の情熱を、御身はなんと思う。……淫らと思うか」
「は…?」
「うれしいと思うか」
たたみかけられて、次元は困惑するしかなかった。
――こいつは一体何を言ってるんだ?
せっかく人が酒を飲んで、気持ちよく寝てたってのに、いきなり夜中にたたき起こされて、馬鹿でかい建物の中に連れてこられてみれば、天下の宰相様のお出迎えだ。
なぜルパンじゃなくて、この俺なんだ。
人質
次元「いい加減にしろ!!てめぇなんかマグナムがなくったって倒せるんだぜ!!」
曹操「ほぅ、わしを討つか」
次元「おぅ!」
曹操「わしの身に何かあれば、相棒の首が飛ぶだけだ。おぬしはそのような愚行を犯すまい?」
次元「……けっ!ルパンを人質に取るたぁ、良い度胸してるぜ!」
曹操「それは考え方次第だな。ルパンはおぬしを人質に取られていると思うだろう。だからこそ大人しく夏侯惇に抱かれておる」
次元「俺のせいだってのか!?」
どちらも囚われの身です
(ネタを書き込んだ日 2010/5/21)
酒宴の修羅場 (曹次+ル)
曹操「よし、大介はわしの隣に座れ」
次元「へ?」 ( ̄△ ̄;)
曹操「いつものようにわしが食べさせてやろう(笑顔)」
夏侯惇「………!!(殺気)」
ルパン「次元ちゃんってば丞相と仲良しなのねぇ〜…ホント羨ましい(笑)」
曹操「あぁ、わしと次元は相性が良いのだろうな。わしが次元のピ――をピ――で、ピ――(しばらくお待ち下さい)――した時は、とても気持ち良さそうにしていたぞ(笑)」
ルパン「次元、お前だけ許昌に残れ」
次元「何故!!?」 Σ( ̄□ ̄;)