★ルパン&曹操3★
腕の中の天下 (※要注意なル曹)
誰であろうと、
この泥棒を従えさせるなど
出来る訳がない
だが、もし
従うのではなく
己の目的のために
利用するとしたらどうだ?
漢王室に連なる血筋
民から慕われる人徳
それを使うとしたら…
「どうした、丞相?何を考えてる」
思考の先にいた人物が、不思議そうに顔を覗き込んで来る
「おぬしの事を考えていた」
曹操は小さく笑うとルパンの腰に手を掛け、傍らに抱き寄せた
「俺の、何を考えてたんだ?」
膝の上で悪戯っぽく笑う男の影に、劉備の姿は見えない
曹操は再び笑う
「おぬしが天下を取れるかどうか」
「天下?それなら簡単だぜ」
ルパンは笑いながら曹操の首に腕を絡める
「天下の宰相様は俺の腕の中だ。天下を得たも同じさ」
「得てどうする?絞め殺すか?」
「丞相が、お望みなら」
絡ませた腕を締め上げると、唇を重ねた