★曹操&銭形2(5本)★
曹操の贈り物
張遼に説き伏せられ国に留まった銭形に用意されたのは、当然の如く一流ホテル(もちろんVIP待遇)
おまけにホテルには毎日の如く曹操からの贈り物が届いた
さらに曹操は機会あるごとに銭形を酒の席に誘うようになった
そんな酒の席での一幕(基本的に横光参照)
曹操「のう、警部。警部の着ておられる物はだいぶ古く、ボロが目立つようじゃのう」
銭形「恥ずかしながらルパンを追って世界を回っておりますと、服を新調する暇もなく、このような有様で…」
曹操「うむ、仕事一筋であることを示しておるな」
銭形「いやいや、情けない限りであります」
曹操「これ、あれを持て」
部下「はっ、只今!!」
銭形「?」
部下「お持ち致しました」
銭形「曹操殿、これは…スーツ…?」
曹操「わしからの贈り物じゃ。これを着られるがよい」
銭形「こ、これをわしに!?このような立派なスーツを…!!宜しいのですか!?」
曹操「遠慮致すな。さぁ、ここで着て見せてくれ」
銭形「はっ」
曹操「おう、よく似合うぞ。さすが警部はスーツの着こなしもよく心得ておる」
銭形「ありがとうございます!!」
曹操「しかし警部も変わった男だのう。金銀財宝をいくら与えても喜ばぬのに、スーツ一着がそれほど嬉しいか」
銭形「勿論であります!!これで気持ちも新たにルパンを追うことが出来ます!!」
曹操「ルパンを…?」
銭形「この服を見れば、ルパンもわしを見直すでしょうなぁ!!いやぁ、今からルパン逮捕するのが楽しみであります!!」
曹操「………」
曹操様の恋は常に空回り(何)
どうでもいいが、何回見ても曹操の「さぁ、ここで着て見せてくれい」(横光「臣道」参照)が関羽に対するセクハラ発言にしか見えない罠
スタジオ生着替え希望ですか、曹丞相(聞くな)
曹操の酒宴
張遼は無双なら銭形の「後輩」だが、横光なら「同期」って感じだ(だから何だ)
張遼「殿、浮かぬ顔をしてございますが、如何なされました」
曹操「おう、張遼」
張遼「私で良ければお話下され」
曹操「うむ…実はな、銭形のことだ」
張遼「銭形殿の?」
曹操「この国に留まったはいいが、金銀財宝を与えてもそれには目もくれず、衣服を与えれば気持ちも新たにルパンを追うことが出来ると申す。共に酒を酌み交わしても、口を開けばルパンの事ばかりだ」
張遼「成る程…」
曹操「どうして銭形はわしに馴染まん。どうしてわしの気持ちが伝わらぬ」
張遼「銭形殿は長年ルパンを追っております。ルパン逮捕に人生を捧げた男であり、ルパンのことを口にすることは言わば日常の一部でございましょう」
曹操「ではルパンを忘れさせるのは不可能か」
張遼「銭形殿は仕事一筋で真面目を絵に描いたようなお方…それ故、普通の者が得る娯楽や快楽とは無縁に生きてこられた」
曹操「そこを突けと?」
張遼「銭形殿も男でございます」
曹操「そうか、それはもっともなこと」
曹操「よし、わしが気晴らしをさせてやろう。至急、銭形にここに来るよう使いを出せ」
部下A「はっ」
曹操「お前たちは山海の珍味を取り寄せ、酒宴の支度をせい」
部下B「はっ」
曹操「そして速やかに美女10人を取り揃えろ!!美しく着飾り化粧をさせて、酒宴で銭形を取り囲め!!」
部下C「はっ!!」
張遼「曹操様は心の底から銭形殿を欲しがっておられる」
夏侯淵「まるで美しい女に恋をなされるほどの情熱だな」
夏侯惇「何が恋だ!!馬鹿馬鹿しい!!あんな奴に惚れ込むとは、孟徳はどうかしてる!!(怒)」
予期せず夏侯淵まで登場(夏侯惇の従弟)
美女10人を相手に、どうするとっつぁん!!(笑)
ちなみに横光では描かれなかったが、曹操が関羽に美女10人を贈ったのは他の作品で読んだネタ
しかし関羽は貰った美女には手を出さず、劉備の奥さんの世話係にしてしまったそうな(曖昧な記憶)
そんな事をするから、さらに曹操に気に入られるんだよ(え?)
曹操の誘い
この日も曹操から酒宴に招かれた銭形
ところが銭形は一向に姿を見せず…
曹操「銭形はまだ参らぬか」
張遼「はっ、まもなくお見えになられると思いますが…」
夏侯惇「遅れてくるとはけしからん奴だ!!俺が行って、奴の首に縄をかけて引きずって来てやろう!!」
夏侯淵「惇兄、そんな真似をしなくても、噂をすれば影だぜ!」
銭形「曹操殿!遅くなりまして申し訳ありません!!」
曹操「警部、待ち兼ねたぞ。何かあったのか」
銭形「はっ!ルパンの情報が入りましたので、確認をしておりました!!」
夏侯惇「貴様っ!!孟徳に呼ばれて、すぐに来ぬとは無礼な!!」
銭形「いえ、しかしルパンを追うのが私の仕事であります!!どこかにルパンありと聞けば、現場に駆け付けるのが私の…」
夏侯惇「黙れ!!貴様のような者が孟徳を待たせるとは百年早い!!再び孟徳を待たせるような事があれば、俺が貴様の首を…!!」
曹操「もうよい、酒宴よりも仕事を優先させた警部こそ賢明だ」
銭形「はっ、かたじけないお言葉痛み入ります」
曹操「だが警部がここに来たということは、たいした情報ではなかったという事だな」
銭形「ご明察の通りであります…残念ながら、いまだにルパンの生死も分からぬ状況で…」
曹操「そう気を落とすな、警部。ルパンのことなら、わしの部下にも調べさせておる。いずれ報告があるまで、警部はのんびり構えておれば良い」
銭形「しかし、いつルパンが現れるか分かりませんので、のんびりなどは…」
曹操「この国になら、いつまでもいて良いのだぞ。警部が望むのなら、屋敷を一つ差し上げても良い。ホテル住まいより落ち着いて暮らせるであろう」
銭形「このわしにそこまでして下さるとは…!!曹操殿のご恩は一生忘れません!!」
曹操「この国に住む気になったか?」
銭形「はっ!ルパンを逮捕して刑務所に送った暁には、この国で老後を過ごしたいと思います!!」
「いつルパンを逮捕出来るんだ」(夏侯惇の感想)
「刑務所から脱獄されたらどうされるおつもりか」(張遼の感想)
「……老後か…」(曹操の感想)
待遇
(ちょっと話は戻って)
張遼に説得されて国に留まった銭形
用意された一流ホテルにビビりまくり(笑)
支配人「こちらが銭形様のお部屋でございます」
銭形「なっ…!?この最上階の部屋がわしの泊まるところか!?こ、こんな豪華な部屋…わしの給料では宿泊代などとても払えん…(汗)」
支配人「それでは御用がありましたらいつでも…」
銭形「あ〜!ま、待て!!もっと狭くて汚くてもいいから安い部屋はないのか!?寝るところさえあれば布団部屋でも構わん!!」
支配人「曹丞相からこちらの部屋にお通しするよう申し付かっております」
銭形「曹丞相…?曹操殿のことか…」
支配人「何日でも好きなだけ滞在して良いとのお言葉です」
銭形「何日でも?好きなだけ?……タダで?」
支配人「銭形様は国賓として持て成すように言われておりますので」
銭形「こっ…!!国賓!?わしが!?」
支配人「何かありましたら専属のボーイにお申し付け下さい」
銭形「専属のボーイまでいるのか…」
もちろんVIP待遇(笑)
豪華でただっ広い部屋で、どうにも落ち着かないとっつぁんでした
張遼「失礼致す。銭形殿、如何お過ごしかな」
銭形「おぉっ!張遼!」
張遼「丞相に様子を見てくるように言われ参りました。何か不自由していることはありませんか?」
銭形「不自由どころか何もかも致せり尽くせりだ!飯は毎食出るし、風呂はピカピカで、ベッドなんか、わしがあと10人いても寝れる広さだ!」
張遼「お気に召して頂ければ何よりです」
銭形「しかしこのような持て成し、わしには不相応だ。ただの警官にここまで…」
張遼「何を申されます。銭形殿は国宝を狙う賊を捕らえるために我が国に参られたのだから、国をあげて持て成さなければ我が国の品位に関わると丞相は仰せです。どうか遠慮なさらず、お受け下さい」
銭形「いや、しかし…」
張遼「何かお気に召さない事がおありですか?」
銭形「うむ、あるとすれば一つ…」
張遼「何でございましょう」
銭形「こんな豪勢な部屋は、どうも落ち着かん」
曹操「そのように申したか」
張遼「はっ、もっと狭くて質素な部屋のほうが落ち着くと…」
曹操「なんと奥ゆかしい男だ。是非とも部下にしたい!!」
夏侯惇「ただの貧乏性じゃないのか…?」
とっつぁんは「奥ゆかしい」と言うか、長年の貧乏生活が身に染みてると言うか(惇兄が正しい)
禅問答
曹操「今日はゆっくりと酒を酌み交わそう」
銭形「はっ!喜んでお付き合いさせて頂きます!!」
曹操「時に、警部の趣味は何かな?」
銭形「そうですな、ルパンを追うのが趣味のようなものです」
曹操「では休みの日は何を?」
銭形「ルパンを追うのに休みなどありません。日夜ルパン逮捕のために世界を駆けずり回っております」
曹操「それでは恋をする暇もあるまい」
銭形「私にはルパンを逮捕するという使命があります。恋にうつつを抜かす暇はありません」
曹操「警部は射撃が得意と聞いているが、他に特技はあるのか?」
銭形「ルパンを捕らえるための手錠投げには自信があります」
曹操「好物はあるか?」
銭形「日本食が好きなのですが、ルパンを追って世界を回っているとカップ麺ばかりに」
曹操「欲しいものがあれば遠慮なく申せ」
銭形「ルパンに関する情報があれば教えて頂きたい」
曹操「最近何か楽しいことはあったか?」
銭形「2ヶ月ほど前になりますが、わしに追い詰められたルパンが足を滑らせて川に落ちましてな。濡れ鼠になった様は見物でした」
曹操「警部が一番大切にしているものを教えて貰えるかな」
銭形「何があろうとルパンを逮捕するという信念ですな」
曹操「……のぅ、警部…」
銭形「はっ!」
曹操「ルパン以外の話題はないのか?」
銭形「ありませんな(きっぱり)」
張遼「さすが銭形殿は仕事熱心なお方だ」←尊敬の眼差し
夏侯惇「ただのストーカーだろ…」
やはり惇兄が正しい(笑)
想いが空回り過ぎて思わず応援したくなるのが恋の曹操
とっつぁんは正直に答えているだけで他意はありません